建築現場などで作業員の身体的負担の軽減が期待できるパワーアシストスーツ。ぜひ導入したいとお考えの方も多いと思われますが、費用面が大きなハードルとなってしまうのは否めません。ここでは、パワーアシストスーツが高額となってしまう理由について考察しています。
パワーアシストスーツに限ったことではなく、それまで存在していなかった画期的な製品というものは、どうしても価格が高額となってしまうという傾向があります。加えてパワーアシストスーツならではの事情というのも相まって、なかなか価格が下がらないというのが現状です。そうした理由について、詳しく見ていきましょう。
パワーアシストスーツは大きく分けると、「動力なし・サポータータイプ」、「動力なし・外骨格タイプ」、そして「動力あり・外骨格タイプ」がありますが、なかでも費用面で一番高額となってしまうのは「動力あり・外骨格タイプ」になります。理由は何と言っても、様々な技術が投入されており、使用される部品数も多くなるからということに尽きます。
とりわけ各種センサーを内蔵していて身体の動きを感知し、身体の動きに合わせてモーターを作動させるというタイプは、製品にもよりますが10万円以上から100万円近くするものまでがあります。自動車や家電製品などと同じく、高性能になればなるほど、価格も比例して上昇するというのが現状です。
例えば液晶テレビやブルーレイディスクプレイヤーなど、それまで存在していなかった製品が新発売となった際には価格が高めですが、それらの製品の普及が進んでいくと、価格は一定レベルまで下がって落ち着くという現象を経験された方も多いことでしょう。技術の広がりや企業の生産体制の拡大、ニーズの増加などが進むことにより、製品の価格は下がっていくという法則があります。
その点、パワーアシストスーツはまだお目見えしてから日が浅い新しい技術であり、まだ研究開発が現在進行形で進んでいるもの。それゆえ、手掛けるメーカー側でも大量生産できる体制が整っていないというのが現状です。またニーズも限られているので、なかなか製造コストが下がりにくいという状況になってしまっています。気になるパワーアシストスーツの価格相場については、以下のリンク先をご覧になってみてください。
もうひとつパワーアシストスーツならではの事情として挙げられるのは、品質と安全性を確保しなければならないという点になります。言うまでもなく人間が着用するものであるため、誤作動などによって身体にダメージを及ぼしてしまうということは絶対にあってはならないこと。それゆえ、高品質な素材や部品を用いて、品質管理を厳格に行わなければならないため、それらのコストが上乗せされてしまうので、製品の価格も上がってしまうということになってしまうのです。
以上の通り、パワーアシストスーツの価格が高い傾向にあるのは、パワーアシストスーツというものが世の中に登場して間もない状況だからということになります。この分野の技術の研究が進み、需要が高まることで普及が拡大していけば、パワーアシストスーツの価格相場は下がっていくという期待も持てます。ぜひアンテナを張っておき、パワーアシストスーツの価格状況を注視しておいてください。
国土交通省でも現場検証事例を掲載してくれていますが、実際に導入されたかどうかは別の話。
そこで、「各建設現場で導入された実績を持つ」信頼のおける3つの製品をピックアップ(※1)して紹介します。

フルハーネス併用可能で、足場現場への導入事例もあり。3社の製品中
一番薄型(※2)で作業の邪魔知らず。大学との共同研究“正しい姿勢を創り腰痛対策”する特許機能はメーカー唯一(※3)。

防塵防水性能IP56を誇る。
-30℃~50℃でも耐えられる耐久力&パッシブタイプなので細かい埃が入っても動作不良の心配なし。
事例のある3社の製品中一番軽量(※2)。

生体電位信号を読み取って5段階のモード切替で適切アシスト。
事例がある3社のアクティブタイプの中でも一番切り替え幅が大きい(※2)。資材工場部門への導入事例もあり。
【備考】
(※1)2024年5月30日時点、「パワーアシストスーツ 建設業」とGoogle検索でヒットした14のメーカーの内、建設業への導入事例がHPで掲載されていたのはこの3社のみでした。建設業の事例として写真掲載のみの場合は、本当の導入事例かどうか判別がつかなかったので対象外としています。
・(ユーピーアール)BB-FIT フルハーネスジョイントタイプ:足場を伴うような高所作業はフルハーネス着用が義務付けられています。3メーカーの中でも、フルハーネス着用のタイプで一番薄型で狭い場所や資材の多い場所でも邪魔にならないタイプ&足場工事の事例あったため「足場の狭い現場」向けにおすすめしています。
・(イノフィス)マッスルスーツExo-Power:3メーカーの製品の中でも、動作不良が起こりにくいパッシブタイプで、防水性能や耐久性が記載してあったため「土埃や気温差激しい現場」向けにおすすめしています。
・(CYBERDYNE)HAL-LB03-SSSJP:3メーカーのアクティブタイプの製品の中でも作業に合わせられる切り替え幅が一番多く、資材工場への導入事例があったので「老若男女が作業する資材工場」向けにおすすめしています。
(※2)2024年5月30日調査時点
(※3)2024年5月30日時点、「パワーアシストスーツ 建設業」とGoogle検索でヒットした14のメーカーの内、建設業への導入事例がHPで掲載されていた3社の中で唯一